「平叙文」を完全攻略
大学入試で必須となる定義・語順・否定文・倒置パターンを徹底解説
まず全体のルールと全体像
平叙文(へいじょぶん、Declarative Sentence)とは、事実や意見、状態などをそのまま述べる文のことです。文末には終止符(ピリオド)を置き、原則として疑問文のような主語と(助)動詞の入れ替え(倒置)は起こりません。英語の文の種類の中で最も基本となる形ですが、大学入試では「語順を保つ場面」と「例外的に倒置が起こる場面」の両方を正確に理解しているかが問われます。
1) 平叙文とは何か
平叙文は、話し手が知っている事実や自分の意見・状態を相手にそのまま伝える、最も基本的な文の種類です。英語の文は大きく「平叙文」「疑問文(Interrogative Sentence)」「命令文(Imperative Sentence)」「感嘆文(Exclamatory Sentence)」の4種類に分かれますが、平叙文は主語と動詞の語順が入れ替わらない点で、疑問文や感嘆文の一部とはっきり区別されます。
・主語(S)の直後に動詞(V)が続き、その後に目的語(O)や修飾語が続く、というのが平叙文の基本語順である。
・疑問文(Do Japanese students study English grammar?)のように、助動詞が主語より前に出ることはない。
・文末には必ずピリオド(.)を置く。
他の文の種類との区別(参考)
| 文の種類 | 語順の特徴 | 文末記号 |
|---|---|---|
|
平叙文
|
S + V(倒置なし) | ピリオド (.) |
|
疑問文
|
(助)動詞 + S(倒置あり) | クエスチョンマーク (?) |
|
命令文
|
主語を省略し、動詞の原形から始める | ピリオド、または感嘆符 |
|
感嘆文
|
What / How から始まり、S + Vが続く | 感嘆符 (!) |
2) 否定の平叙文の作り方
平叙文には、事実をそのまま述べる「肯定文」と、事実を打ち消す「否定文」があります。否定文も平叙文の一種であり、語順自体は肯定文と変わりません。
・一般動詞の否定:do not / does not / did not + 動詞の原形(does not like)
・be動詞の否定:be動詞の直後に not を置く(is not)
・助動詞の否定:助動詞の直後に not を置く(cannot / will not)
・現在完了の否定:have/has + not + 過去分詞(has never drunk)
・never、nothing、no one などの否定語を用いても、文中でそのまま使う限り語順は肯定文と同じで、倒置は起こらない。
3) 間接疑問文における語順(最重要ポイント)
疑問詞を含む節が、文全体の主語・目的語・補語など文の一部として組み込まれる場合を「間接疑問文」と呼びます。大学入試で最も狙われるのは、この間接疑問文の中の語順が、疑問文の語順ではなく平叙文と同じ語順(疑問詞+主語+動詞)になるという点です。
・直接疑問文:What time will the meeting start?(助動詞+主語の倒置あり)
・間接疑問文(knowの目的語になっている節):what time the meeting will start(疑問詞+主語+動詞、平叙文と同じ語順)
・誤答例:I don’t know what time will the meeting start.(疑問文の語順のままにするのは誤り)
・この現象は、I wonder、Do you know、Tell me などに続く疑問詞節でも同様に成り立つ。
4) 否定の副詞(句)による倒置(例外的な平叙文)
平叙文は本来、主語と動詞の倒置が起こりませんが、否定的な意味を持つ副詞(句)を強調のために文頭へ置いた場合に限り、その直後で主語と助動詞が疑問文と同じ語順に倒置します。これは大学入試の語順整序問題・空所補充問題で非常によく出題される重要事項です。
・Never や Little のような否定的な意味の副詞が文頭に出ると、その直後は「助動詞+主語」の順番になる(have I seen、did he know)。
・通常の平叙文の語順に戻すと、I have never seen such a beautiful sunset. となる。
倒置を引き起こす主な否定の副詞(句)一覧
| 否定の副詞(句) | 意味 | 入試頻出例 |
|---|---|---|
|
never
|
決して〜ない |
Never have I felt so happy.
|
|
rarely / seldom
|
めったに〜ない |
Rarely does he complain.
|
|
hardly / scarcely
|
ほとんど〜ない |
Hardly had I arrived when it began to rain.
|
|
little
|
全く〜ない(予想外に) |
Little did she imagine the truth.
|
|
no sooner … than ~
|
〜するとすぐに…した |
No sooner had he sat down than the phone rang.
|
|
not only … but also ~
|
〜だけでなく…もまた |
Not only did she pass, but she also got the top score.
|
|
not until ~
|
〜まで…ない、〜して初めて…する |
Not until he apologized did she forgive him.
|
|
under no circumstances
|
どんな状況でも〜ない |
Under no circumstances should you give up.
|
|
on no account
|
どんな理由があっても〜ない |
On no account should you open this door.
|
5) There is / There are 構文
「〜がある」「〜がいる」という存在を表す平叙文には、形式的な主語 there を用いる構文があります。これも入試での書き換え問題・語順整序問題で頻出です。
・there は形式的な主語であり、意味上の主語はbe動詞の後ろに来る名詞である。
・be動詞は there ではなく、後ろに続く名詞の数(単数・複数)に一致させる(There is a park / There are many trees)。
・否定文にする場合は there is not / there are not の形をとる。
6) 形式主語 It を用いる平叙文
英語では、主語が長くなる、あるいは主語自体を持たない事柄(天候・時間・距離など)を述べるとき、形式的な主語として it を文頭に置く平叙文がよく使われます。
・It is + 形容詞 + to do ~:「〜することは…だ」という形式主語構文。to不定詞以下が本当の主語にあたる。
・It takes(took)+ 人 + 時間 + to do ~:「(人)が〜するのに(時間)がかかる」
・天候・時間・距離を表す文でも it は形式的な主語として使われる(It is raining.、It is nine o’clock.、It is ten miles to the station.)。
7) So / Neither を用いる同意の平叙文(倒置)
相手の発言に対して「〜もまたそうだ」「〜もまたそうではない」と同意を示す平叙文には、So や Neither(Nor)を文頭に置いて助動詞と主語を倒置させる決まった形があります。
・So + 助動詞 + 主語:肯定の内容に対して「〜もまたそうだ」と同意する(so does my sister)。
・Neither / Nor + 助動詞 + 主語:否定の内容に対して「〜もまたそうではない」と同意する(neither can I)。
・どちらの場合も、So / Neither の直後は助動詞と主語が入れ替わった語順になる。
文法まとめ表
平叙文における「通常の語順を保つ場面」と「例外的に倒置が起こる場面」を整理しました。
| パターン | 語順 | 代表例 |
|---|---|---|
|
基本の平叙文
|
主語 + 動詞(倒置なし) |
She studies English.
|
|
間接疑問文
|
疑問詞 + 主語 + 動詞(平叙文と同じ語順) |
I know what he wants.
|
|
否定副詞による倒置
|
否定の副詞(句) + 助動詞 + 主語 |
Never have I seen it.
|
|
There is / There are 構文
|
There + be動詞 + 名詞(意味上の主語) |
There is a book on the desk.
|
|
So / Neither の同意表現
|
So / Neither + 助動詞 + 主語 |
So do I. Neither can she.
|
語彙リスト(出現順)
本記事に登場した重要英単語・表現です。タップして音読練習に役立ててください。
| 番号 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 01 |
declarative sentence
|
平叙文 |
| 02 |
affirmative sentence
|
肯定文 |
| 03 |
negative sentence
|
否定文 |
| 04 |
interrogative sentence
|
疑問文 |
| 05 |
imperative sentence
|
命令文 |
| 06 |
exclamatory sentence
|
感嘆文 |
| 07 |
indirect question
|
間接疑問文 |
| 08 |
inversion
|
倒置 |
| 09 |
negative adverbial
|
否定の副詞(句) |
| 10 |
formal subject
|
形式主語 |
| 11 |
existential sentence
|
存在を表す構文 |
| 12 |
no sooner … than
|
〜するとすぐに…した |
| 13 |
not only … but also
|
〜だけでなく…もまた |
| 14 |
under no circumstances
|
どんな状況でも〜ない |
| 15 |
agreement
|
(相手の発言への)同意 |
最後の確認
① 平叙文(Declarative Sentence) は事実や意見をそのまま述べる文で、主語+動詞の語順を保ち、倒置は起こらない。
② 否定文は一般動詞なら do/does/did + not、be動詞・助動詞なら直後に not を置いて作る。
③ 間接疑問文 の中は疑問文の語順にはならず、平叙文と同じ「疑問詞+主語+動詞」の語順になる。
④ never、little、not only … but also などの否定の副詞(句)が文頭に出ると、主語と助動詞が倒置する。
⑤ There is / There are 構文、形式主語It、So / Neither による同意表現 も、それぞれ決まった語順を持つ平叙文の重要パターンである。

