「第1〜第5文型」を完全攻略
大学入試で必須となる5文型の構造・見分け方・重要動詞を徹底解説
まず全体のルールと全体像
英文はすべて、動詞の性質によって5つの型(文型)のいずれかに分類できます。文型を正しく見分けることは、文の意味を正確に取ったり、英作文で不自然な文を作らないために不可欠です。大学入試では、特に「SVCとSVOCの識別」「SVOOとSVOCの識別」が頻出のポイントとなります。
1) 第1文型(SV)
主語(S)と動詞(V)だけで文の意味が成立する文型です。このタイプの動詞を「完全自動詞」と呼びます。ただし実際には、場所・時間・様態などを表す修飾語(M)を伴うことが非常に多く、この修飾語を誤って補語(C)と勘違いしないことが重要です。
・rises(昇る)は完全自動詞であり、後ろの in the east(場所)や every morning(時)は補語(C)ではなく、あくまで修飾語(M)にすぎない。
・第1文型では、動詞の後ろにこのような修飾語(M)が続くことが多いが、これらは「主語が何であるか」を説明しているのではなく、動作が「いつ・どこで」行われるかを補足しているだけである点に注意する。
・sells(売れる)は自動詞、well は副詞(M)であり、形容詞の補語(C)ではない。同様の用法をとる動詞に read(例:This book reads easily.)がある。
・There構文も第1文型の一種で、真の主語は a castle、動詞は be。There は形式的に文頭に置かれる副詞であり、主語ではない。
大学入試で注意すべき第1文型の動詞
| 動詞 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
|
occur
|
起こる | 後ろに目的語をとらない |
|
happen
|
起こる | occurと同様、常に自動詞 |
|
exist
|
存在する | 常に自動詞 |
|
matter
|
重要である | It doesn’t matter. の形で頻出 |
|
count
|
重要である、数える | 「重要である」の意味では自動詞 |
|
work
|
機能する、うまくいく | This plan will work.(この計画はうまくいくだろう) |
2) 第2文型(SVC)
補語(C)が主語(S)を説明し、「S=C」の関係が成り立つ文型です。be動詞以外にも多くの動詞がこの文型をとり、大学入試ではその使い分けが頻出します。
become, get, grow, turn, go, come, fall(例:fall asleep 眠り込む、go bad 腐る)
remain, stay, keep, hold
seem, appear, look, sound, feel, taste, smell
書き換え: It seems that S+V = S seems to V
3) 第3文型(SVO)
動詞が前置詞を介さずに目的語(O)を直接とる文型です。日本語につられて誤って前置詞を入れてしまう動詞・逆に前置詞が必要なのに省いてしまう動詞の区別が、大学入試の文法・語法問題で頻出します。
・discuss は他動詞であり、discuss about のように前置詞を入れるのは誤り。
・apologize は自動詞であり、必ず apologize to 人 の形をとる。
| 分類 | 動詞 | 注意点 |
|---|---|---|
| 前置詞不要 (他動詞) |
discuss, marry, resemble, reach, mention, approach, attend, obey, answer, accompany, oppose, address, enter
|
直後に目的語(人・場所・こと)を置く |
| 前置詞が必要 (自動詞) |
apologize to, object to, agree with/to, complain about, arrive at/in, graduate from, wait for, listen to, look at, account for, result in, consist of
|
前置詞を省略すると誤り |
4) 第4文型(SVOO)
「人に(O1)」「ものを(O2)」という2つの目的語を続けてとる文型です。O1とO2の間には「S=C」のような主述関係はなく、O1とO2は別のものを指します。多くの動詞は「O1 to/for/of O2」の形に書き換えられますが、書き換えられない動詞も存在し、入試で頻出します。
・cost は前置詞を使った書き換えができない。同様に envy(人をねたむ)、save(人の手間を省く)、take(時間がかかる)、forgive、spare も書き換え不可の代表例。
授与動詞の書き換え一覧(大学入試必須)
| 型 | 動詞 |
|---|---|
| to型 |
give, tell, show, teach, send, lend, pay, offer, promise, hand, write, sell
|
| for型 |
buy, make, cook, find, get, choose, order, sing, build
|
| of型 |
ask
|
5) 第5文型(SVOC)
目的語(O)を補語(C)が説明し、「O=C」または「OがCする/である」という主述関係(S-P関係)が成り立つ文型です。Cの形は形容詞・名詞・to不定詞・原形不定詞・分詞など多岐にわたり、それぞれの動詞ごとに正しい形を覚える必要があります。
① 形容詞・名詞を補語にとる動詞
② to不定詞・原形不定詞・分詞を補語にとる動詞
・make:強制的に〜させる
・have:依頼・当然の結果として〜してもらう
・let:許可・放任し〜させてあげる
・知覚動詞(see, watch, notice, hear, feel)+O+原形不定詞:動作の一部始終を見た
・知覚動詞+O+現在分詞(-ing):動作が進行中であった一場面を見た
・OとCが受け身の関係(Oが〜される)のときは過去分詞を補語にとる。have O done(〜してもらう/〜される)、get O done(同義でやや口語的)
6) SVCとSVOCの識別(超頻出)
同じ動詞でも、後ろの語が「主語を説明する補語(第2文型)」なのか「目的語を説明する補語(第5文型)」なのかで意味が大きく変わります。入試文法問題の定番です。
・He grew old.:growは自動詞「成長する・〜になる」で、oldはSを説明する補語(第2文型)
・He grew a beard.:growは他動詞「〜を伸ばす・育てる」で、a beardは目的語(第3文型)
・I found the book on the desk.:find「見つける」+O(第3文型)
・I found the book interesting.:find「OがCだと思う・分かる」+O+C(第5文型)
7) SVOOとSVOCの識別(超頻出)
O1とO2の間に「=」の関係がなければ第4文型(SVOO)、OとCの間に「=」の関係があれば第5文型(SVOC)です。特に call・make のように両方の用法をとる動詞は入試で頻出します。
・I called him a taxi.:him(彼)=a taxi(タクシー)ではない → 第4文型(O1=彼のために、O2=タクシーを)
・I called him a genius.:him=a genius(彼=天才)という関係が成り立つ → 第5文型
・He made her a cake.:her≠a cake → 第4文型
・He made her happy.:her=happy(幸せな状態)→ 第5文型
文法まとめ表
5文型の構造・代表動詞・見分け方のポイントを整理しました。
| 文型 | 構造 | 代表動詞 | 見分け方のポイント |
|---|---|---|---|
|
SV
|
S+V(+M) |
occur, happen, exist, matter
|
後続語は補語ではなく修飾語(M) |
|
SVC
|
S+V+C(S=C) |
become, seem, remain, look
|
Cは主語を説明する |
|
SVO
|
S+V+O |
discuss, marry, reach
|
前置詞なしで目的語が続く |
|
SVOO
|
S+V+O1+O2(O1≠O2) |
give, buy, ask
|
「人に」「ものを」で2つの目的語 |
|
SVOC
|
S+V+O+C(O=C) |
make, call, find, let
|
CはOを説明する(S-P関係) |
語彙リスト(出現順)
本記事に登場した重要英文法用語です。タップして音読練習に役立ててください。
| 番号 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 01 |
complete intransitive verb
|
完全自動詞 |
| 02 |
modifier
|
修飾語 |
| 03 |
subject complement
|
主格補語 |
| 04 |
object complement
|
目的格補語 |
| 05 |
transitive verb
|
他動詞 |
| 06 |
intransitive verb
|
自動詞 |
| 07 |
direct object
|
直接目的語 |
| 08 |
indirect object
|
間接目的語 |
| 09 |
dative verb
|
授与動詞 |
| 10 |
causative verb
|
使役動詞 |
| 11 |
verb of perception
|
知覚動詞 |
| 12 |
bare infinitive
|
原形不定詞 |
| 13 |
present participle
|
現在分詞 |
| 14 |
past participle
|
過去分詞 |
| 15 |
subject-predicate relationship
|
主述関係(S-P関係) |
最後の確認
① 動詞の直後にあるのが修飾語(M)なのか補語(C)なのかを確認する(第1文型と第2文型の区別)。
② 補語(C)が主語を説明していればSVC、目的語を説明していればSVOCである。
③ 2つの名詞が続くとき、O1=O2でなければSVOO、O=CであればSVOCである。
④ make, have, letなどの使役動詞、see, hear, feelなどの知覚動詞は、補語に原形不定詞をとる点に注意する。

