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●京都大学 英語
英作文解説(1979年度・大問Ⅲ)
出典:1979年度(昭和54年度)京都大学前期入学試験英語 大問Ⅲ(和文英訳)
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
(1)ひとはあまり自分の芝居に熱中しすぎると、他人の芝居に気づかなくなるものだ。うそつきをだますのはやさしい。うそつきの陥りがちな誤りは、うそをつくのは自分だけで、他人はうそをつかぬものと思いこんでいることだ。
(2)役者は自分だけが役者だと思っていて、一般のひとびとが彼らよりはるかに意識的な役者であることに気づかない。役者は実生活ではむしろ単純な人間なのである。
(訳)人は自分の芝居に熱中しすぎると、他人が演じていることに気づかなくなるものだ。うそつきをだますのはたやすい。うそつきが陥りがちな誤りは、うそをつくのは自分だけで、他人はうそをつかないと思いこんでいることだ。
(訳)役者は自分だけが役者だと思っていて、一般の人々が彼らよりはるかに意識的な役者であることに気づかない。役者は実生活ではむしろ単純な人間なのである。
※より平易な語彙・構文を使った解答例です。採点上も十分通用します。
(訳)人が自分の芝居に夢中になりすぎると、他人の芝居に気がつけなくなる。うそつきをだますのはかんたんだ。うそつきがよくやる間違いは、うそをつくのは自分だけで、他の人はいつも本当のことを言うと思ってしまうことだ。
(訳)役者は自分だけが役者だと思っている。一般の人々が役者よりもずっと意識的に役を演じていることに気づかない。実生活では、役者はむしろ単純な人間なのだ。
①「芝居」の訳し方
「芝居」は日本語では「演技・役割を演じること」の比喩です。英語では
role(役割)、
act(芝居・演技) などで表現します。
模範解答は playing their own role、
別解は their own act を使っています。どちらも正解です。
②「熱中しすぎると」の訳し方
become too absorbed in ~(~に没頭しすぎる)、
get too caught up in ~(~にのめりこみすぎる)などが自然です。
③「気づかなくなるものだ」の訳し方
lose sight of ~(~を見失う)は慣用句として非常に自然。
fail to notice ~(~に気づかない)や
cannot notice ~ も使えます。
④「ものだ(一般論)」の表現
一般的な傾向を言う「ものだ」は、When people … と主語を一般化するだけで十分です。
tend to を使っても良いです。
①「~するのは…だ」の形式主語構文
It is easy to deceive a liar. が最も標準的な形。
It is〜to do の形式主語構文で書きましょう。
②「だます」の語彙
deceive(欺く)、
trick(だます)、
fool(だます・ばかにする)のいずれも使えます。
deceive がやや書き言葉的でフォーマルです。
①構文の選択
模範解答は The mistake … is the assumption that …(名詞構文)を使っています。
別解では A common mistake … is to think that …(to 不定詞)を使っています。どちらも正解です。
②「陥りがちな」の表現
tend to make(しがちな)、
a common mistake(よくある間違い)などで表現できます。
③「うそをつくのは自分だけ」の表現
only he himself tells lies がすっきりしています。
he is the only one who lies も可。
④「他人はうそをつかぬ」の表現
while other people never do(while は対比)がスマート。
and that other people always tell the truth でも十分です。
①「自分だけが役者だと思っている」
think that they alone are actors が最も自然です。
alone は「~だけが」という強調。
only they are actors も可。
②「気づかない」
fail to notice that … が定番。
do not notice that … でも可です。
③「はるかに意識的な役者」の表現
far more conscious actors(far は比較級の強調)。
much more aware of playing roles でも同じ意味になります。
④「一般のひとびと」の表現
ordinary people が標準。
the general public や
people in general でも可。
①「実生活では」
in real life がシンプルで正確です。
in their everyday lives でも可。
②「むしろ」
rather を形容詞の前に置きます(
rather simple)。
quite simple でも似たニュアンスが出ます。
③「単純な人間」
simple-minded people(単純な思考の人)、
simple people(単純な人)のどちらも可。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
| be absorbed in ~ 熟語 |
~に没頭している、夢中になっている |
She was so absorbed in reading that she didn’t hear me. 彼女は読書に夢中で、私の声が聞こえなかった。 |
| lose sight of ~ 熟語 |
~を見失う、気づかなくなる |
Don’t lose sight of what really matters. 本当に大切なことを見失わないようにしなさい。 |
| deceive 動詞 |
(人を)欺く、だます |
He tried to deceive us with false information. 彼は偽りの情報で私たちを欺こうとした。 |
| liar 名詞 |
うそつき |
It is easy to deceive a liar. うそつきをだますのはやさしい。 |
| assumption 名詞 |
思いこみ、仮定 |
He made the wrong assumption that nobody else was lying. 他の誰もうそをついていないという誤った思いこみをした。 |
| tend to do 熟語 |
~しがちだ、~する傾向がある |
Liars tend to assume that others never lie. うそつきは他人がうそをつかないと思いがちだ。 |
| fail to do 熟語 |
~しない、~できない(否定的結果) |
Actors fail to notice that ordinary people are also acting. 役者は一般の人々も演じていることに気づかない。 |
| conscious 形容詞 |
意識的な、自覚している |
Ordinary people are far more conscious actors than professionals. 一般の人々はプロよりもはるかに意識的な役者だ。 |
| far / much + 比較級 強調表現 |
はるかに~(比較級の強調) |
She is far more experienced than he is. 彼女は彼よりもはるかに経験豊かだ。 |
| ordinary people 名詞句 |
一般の人々、普通の人々 |
Ordinary people are often better at reading others than actors are. 一般の人々は役者よりも他人を読む力がある場合が多い。 |
| rather 副詞 |
むしろ、かなり |
Actors are rather simple-minded in real life. 役者は実生活ではむしろ単純だ。 |
| in real life 熟語 |
実生活では、現実には |
He seems brave on stage, but in real life he is quite shy. 舞台では勇敢に見えるが、実生活ではかなり内気だ。 |
| get caught up in ~ 熟語(口語) |
~にのめりこむ、熱中する |
He got too caught up in his own story to listen to others. 彼は自分の話にのめりこみすぎて他人の話を聞けなかった。 |
| while(接続詞) 接続詞 |
~する一方で、~に対して(対比) |
He lies all the time, while other people try to be honest. 彼はいつもうそをつくが、他の人は正直でいようとしている。 |
| alone(副詞的用法) 副詞 |
~だけが、~のみが(強調) |
She alone knew the truth. 真実を知っていたのは彼女だけだった。 |
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