「SVOなどの基本語順」を完全攻略
大学入試で必須となる語順の絶対原則・5文型の定義と識別法を徹底解説
まず全体のルールと全体像
英語は日本語と異なり「語順」そのものが文法関係(主語・目的語など)を決定する言語です。語順が変わると文の意味自体が変わってしまうため、大学入試の英作文・語法問題では、この語順の絶対原則と、それに基づく「5文型(Five Sentence Patterns)」の判別が最重要ポイントとなります。
1) 英語における語順の絶対原則
日本語は「が・を・に」などの助詞(てにをは)によって主語・目的語などの文法関係を示すため、語順を入れ替えても意味は大きく変わりません。しかし英語には日本語のような格助詞がないため、単語がどの位置に置かれるかによって、その単語が主語なのか目的語なのかが決まります。これが英語における「語順(word order)」の絶対原則です。
・英語では、動詞の前に置かれた名詞が主語(S)、動詞の後ろに置かれた名詞が目的語(O)になる。
・語順を入れ替えて The man bit the dog.(その男がその犬を噛んだ。)にすると、主語と目的語が完全に逆転し、意味がまったく変わってしまう。
・日本語であれば「犬が男を噛んだ」「男が犬を噛んだ」のように助詞「が」「を」を入れ替えるだけで意味を保てるが、英語には対応する助詞がないため、語順そのものが文法標識として機能している。
・日本語は「私は/昨日/彼に/本を/あげた」のように、助詞さえ変えなければ語順をかなり自由に入れ替えられる(例:「昨日、私は彼に本をあげた」も成立する)。
・一方、英語は 主語(S) → 動詞(V) → 目的語(O) という順番が原則として固定されており、この骨格の順序を勝手に入れ替えることはできない。
・したがって英作文では、日本語の語順につられず、必ず「誰が」「どうする」「何を」という英語の語順の骨格(文型)を最初に組み立てることが大切である。
2) 5文型(Five Basic Sentence Patterns)の全知識
英語の文は、動詞がどのような要素を伴うかによって、基本的に5つの型(文型)に分類されます。この5文型を正確に把握することが、英文の構造を素早く読み解き、正しい語順で英作文を行うための土台になります。
① 第1文型(SV)
・第1文型は S(主語)+V(動詞) だけで文が成立する型で、動詞は目的語も補語も必要としない「完全自動詞」である。
・near the station や this morning のような場所・時を表す語句(修飾語 M)が付け加わっても、これらはSVOやSVCの要素ではないため文型の判定には影響しない。
・入試頻出の第1文型動詞: happen(起こる), occur(起こる), take place(行われる), arise(生じる), exist(存在する), matter(重要である), count(重要である), last(続く), arrive(到着する), disappear(消える)
② 第2文型(SVC)
・第2文型は S+V+C(補語) の型で、S=C(主語=補語)という「イコールの関係」が成り立つのが最大の特徴。この文では She = a doctor という関係になっている。
・入試頻出のSVC動詞:
・be(〜である)
・状態変化:become, get, grow, turn, come, go, fall(〜になる)
・状態維持:remain, stay, keep(〜のままである)
・五感を表す:look(〜に見える), seem / appear(〜に思われる), sound(〜に聞こえる), feel(〜に感じる), taste(〜の味がする), smell(〜のにおいがする)
・その他:prove(〜だと判明する)
③ 第3文型(SVO)
・第3文型は S+V+O(目的語) の型。SとOの間には「=(イコール)」の関係はなく、Vが表す動作をOが直接受ける。
・最重要注意点: discuss は他動詞であり、直後に前置詞を置かず直接目的語をとる(× discuss about the problem は誤り)。
・自動詞と間違えやすい他動詞(前置詞不要・入試最頻出): discuss(〜について話し合う), marry(〜と結婚する), resemble(〜に似ている), reach(〜に到着する), approach(〜に近づく), mention(〜に言及する), attend(〜に出席する), answer(〜に答える), obey(〜に従う), accompany(〜に同行する), enter(〜に入る), oppose(〜に反対する)
・逆に他動詞と間違えて前置詞を付けてしまいがちな自動詞: graduate from(〜を卒業する), object to(〜に反対する), apologize to A for B(Bのことで人Aに謝る), agree to(〈提案など〉に同意する), agree with(〈人・意見〉に同意する), arrive at / arrive in(〜に到着する), complain about(〜について不平を言う), participate in(〜に参加する), consist of(〜から成る)
④ 第4文型(SVOO)
・第4文型は S+V+O1(人)+O2(もの) の型で、「(人)に(もの)を〜する」という意味を表す。O1とO2は決してイコールの関係ではない(her ≠ a present)。
・SVOOはSVOに書き換えられる(大学入試最頻出): He gave her a beautiful present. = He gave a beautiful present to her.
・toをとるgive型動詞: give, show, tell, teach, send, lend, offer, hand, pass, write, read, bring, sell, pay, promise
・forをとるbuy型動詞: buy, make, cook, get, find, choose, order, build, leave, sing
・ofをとる例外動詞: ask(例:ask a favor of him「彼に頼み事をする」)
⑤ 第5文型(SVOC)
・第5文型は S+V+O+C(補語) の型で、O=C(目的語=補語)という関係が成り立つ。この文では their daughter = Emily という関係。
・SVOOとの識別法(最重要): OとCの間に be動詞を補って「O+be+C」の形にして意味が通れば第5文型(SVOC)。通らなければ第4文型(SVOO)。
例:They call him Tom.(彼をトムと呼ぶ)→ He is Tom. が成立するのでSVOC。
一方:They gave him a book.(彼に本を与えた)→ He is a book. は成立しないのでSVOO。
・状態を表すSVOC動詞: make(〜を…にする), call(〜を…と呼ぶ), name(〜を…と名付ける), keep(〜を…に保つ), find(〜が…だと分かる), leave(〜を…のままにしておく), consider O (to be) C(〜を…と考える), believe O (to be) C(〜を…と信じる), think O (to be) C(〜を…と思う)
・使役動詞: make O 原形(強制的に〜させる), have O 原形(〜してもらう/させる), let O 原形(〜するのを許す), get O to do(〜するように仕向ける・toが必要な点に注意)
・知覚動詞: see / watch / hear / feel / notice + O + 原形(Oが〜するのを見る・聞く・感じる、動作全体を知覚)、進行中の動作を強調する場合は原形の代わりに doing(現在分詞)を用いることもある。
・使役動詞・知覚動詞の後ろのCには原形不定詞(do)がくる点が、want O to do や allow O to do のようにtoが必要な一般のSVOC(O+C=to不定詞)動詞と大きく異なるため、入試で頻出の識別ポイントとなる。
文法まとめ表
5文型の要素・見分け方・代表的な動詞を一覧で整理しました。
| 文型 | 形 | 見分け方 | 代表的な動詞 |
|---|---|---|---|
|
第1文型
|
S+V
|
O・Cを必要としない完全自動詞 |
happen, occur, arrive
|
|
第2文型
|
S+V+C
|
S=Cの関係が成り立つ |
be, become, seem, look
|
|
第3文型
|
S+V+O
|
Vの動作をOが直接受ける(前置詞不要) |
discuss, marry, resemble
|
|
第4文型
|
S+V+O1+O2
|
O1≠O2、「(人)に(もの)を」の関係 |
give, show, buy, make
|
|
第5文型
|
S+V+O+C
|
O=Cの関係(O+beを補って判定) |
make, call, name, keep
|
語彙リスト(出現順)
本記事に登場した重要英単語・表現です。タップして音読練習に役立ててください。
| 番号 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 01 |
word order
|
語順 |
| 02 |
sentence pattern
|
文型 |
| 03 |
subject
|
主語(S) |
| 04 |
verb
|
動詞(V) |
| 05 |
object
|
目的語(O) |
| 06 |
complement
|
補語(C) |
| 07 |
intransitive verb
|
自動詞 |
| 08 |
transitive verb
|
他動詞 |
| 09 |
direct object
|
直接目的語 |
| 10 |
indirect object
|
間接目的語 |
| 11 |
causative verb
|
使役動詞 |
| 12 |
verb of perception
|
知覚動詞 |
| 13 |
bare infinitive
|
原形不定詞 |
最後の確認
① 英語は日本語と違い、語順(word order) そのものが主語・目的語などの文法関係を決定する言語である。
② 第2文型(SVC)は S=C の関係、第5文型(SVOC)は O=C の関係が成り立つ。
③ 第3文型(SVO)動詞の中には、discuss や marry のように前置詞を置いてはいけない他動詞が多数あり、入試で頻出する。
④ 第4文型(SVOO)は「O1+to/for+O2」という第3文型に書き換えられる。
⑤ 第4文型と第5文型の識別には、OとCの間に be動詞 を補って意味が通るかどうかを確認するテストが有効である。

