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●京都大学 英語
英作文解説(2012年度・大問Ⅲ)
出典:2012年度 京都大学前期入学試験英語 大問III(和文英訳)
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
(1)人間の性格は見かけよりも複雑なので、相手のことが完全に分かることなどあるはずがない。とは言うものの、初対面の人物とほんの少し言葉を交わしただけで、その人とまるで何十年も前からつきあいがあったかのような錯覚に陥ることがある。こうしたある種の誤解が、時として長い友情のきっかけになったりもする。
(2)私の意見では、現代の若者は性別を問わず自分で調理できることが大切である。料理をおいしく仕上げるためには豊かな想像力や手先の器用さが要求されるので、心身の健康にとても良い。食材に意識的になれば自然への関心も高まる。さらに、料理で友人をもてなすことができると、あるいは人と共同して料理ができると、絆が深まることは間違いない。
(訳)人間の性格は見かけよりも複雑なので、誰かのことを完全に理解することは不可能である。とは言うものの、初対面の人物とほんの少し言葉を交わしただけで、まるで何十年も前からお互いを知っていたかのような錯覚に陥ることがある。こうした種類の誤解が、時として長い友情を引き起こすきっかけになったりもする。
(訳)私の意見では、性別に関わらず現代の若者が自分で料理できるようになることは重要である。料理をおいしくすることには豊かな想像力と手先の器用さが求められるため、心身の両方の健康にとても有益である。食材に意識を向けることは、自然に対する関心を高めることにもなる。さらに、料理で友人をもてなすことができたり、あるいは他の人たちと一緒に料理できたりすれば、彼らの絆が強まることは間違いない。
※より平易な語彙・構文を使った解答例です。減点を防ぎつつ確実に高得点を狙えます。
(訳)人間の性格は見かけよりも複雑なので、私たちは他人のことを決して完璧に理解することはできない。しかしながら、初対面のときにほんの短い時間だれかと話しただけでも、まるで何年も前からその人と友達であったかのように感じるかもしれない。この間違いが、時として長い友情につながることがある。
(訳)男の子であれ女の子であれ、現代の若者にとって自分で料理できることは必要だと私は思う。美味しい食事を作るためには、たくさんの想像力を使い、手を上手く動かす必要があり、それは心と体にとても良い。食材についてよく考えれば、自然のことをもっと気にかけるようになるだろう。また、自分の料理で友達を歓迎できたり、誰かと一緒に料理できたりすれば、関係を確実に強くすることができる。
①「人間の性格」「見かけよりも複雑」
性格は human nature や human character、あるいは単純に people’s personalities などで表します。「見かけよりも」は than it appears や than it looks が定番です。
②「完全に分かることなどあるはずがない」
「はずがない」という強い否定は it is impossible to understand と形式主語で処理するか、別解のように we can never understand を用いると、シンプルかつ強力に表現できます。
①「とは言うものの」の接続表現
文頭の慣用句として Having said that, は非常にスマートで京都大学好みの表現です。苦手な人は However, や Nevertheless, でも減点されません。
②「〜しただけで…の錯覚に陥る」の主語設定
模範解答では「ほんの少し言葉を交わすこと」を無生物主語(just exchanging a few words… can give you the illusion)にして英語らしく仕立てています。別解のように even if you talk… you may feel as if… と副詞節を使って「人」を主語にすると、組み立てが格段に楽になります。
③「まるで何十年も前からつきあいがあったかのような」
as if(まるで〜のように)の仮定法過去完了を使う箇所です。前文の時制に合わせ、過去からの継続を感じさせる you had known each other や you had been friends を選択します。
①「ある種の誤解」「きっかけになる」
「ある種の誤解」は This kind of misunderstanding で十分です。「きっかけになる」は因果関係の動詞 trigger(〜を引き起こす)や lead to(〜につながる)を使うと綺麗にまとまります。
①「性別を問わず」
熟語表現の regardless of their gender が最適です。思い浮かばない場合は、別解のように whether they are boys or girls と具体的に言い換えるのが知恵です。
①「料理をおいしく仕上げる」「手先の器用さ」
「おいしく仕上げる」は難しく考えず making food taste good(食べ物の味を良くする)で構いません。「手先の器用さ」は manual dexterity という難度の高い単語がありますが、苦手なら using your hands well(手を上手く使うこと)で十分に意図が伝わります。
②「心身の健康にとても良い」
beneficial to both mental and physical health が美しい形です。別解のように関係代名詞の非限定用法(, which is very good for your mind and body)を使って、前文の内容を補足する形にするのも書きやすいでしょう。
①「食材に意識的になれば」
「食材」は ingredients(材料)や food items と表現します。「意識的になる」は become mindful of ~ や think carefully about ~ が自然です。
①「もてなす」「共同して」
「もてなす」は entertain(歓待する)や welcome(歓迎する)を使います。「共同して料理ができる」は cook together with others で表現できます。
②「絆が深まることは間違いない」
there is no doubt that… の構文が最もはまります。「絆」は bonds や relationships。「深まる・強まる」は strengthen もしくは make ~ stronger と能動・受動を使い分けて記述します。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
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human nature 名詞 |
人間の本性、人間の性格 |
Human nature is too complex to understand fully. 人間の性格は複雑すぎて完全に理解することはできない。 |
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having said that 接続表現 |
とは言うものの、そうは言っても |
The test was hard. Having said that, I think I passed it. 試験は難しかった。とは言うものの、合格したと思う。 |
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illusion 名詞 |
錯覚、幻想 |
The trick gave the audience the illusion that the ball vanished. その手品は観客にボールが消えたかのような錯覚を与えた。 |
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trigger 動詞 |
〜のきっかけとなる、誘発する |
A small misunderstanding can trigger a big fight. 小さな誤解が大きな喧嘩のきっかけになることがある。 |
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regardless of ~ 熟語 |
〜に関わらず、〜を問わず |
Anyone can join this cooking class, regardless of their age. 年齢を問わず、誰でもこの料理教室に参加できます。 |
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manual dexterity 名詞句 |
手先の器用さ |
Cooking requires a high level of manual dexterity. 料理には高度な手先の器用さが要求される。 |
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beneficial 形容詞 |
有益な、ためになる |
Eating vegetables is beneficial to your health. 野菜を食べることは健康に有益である。 |
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ingredient 名詞 |
(料理の)食材、材料 |
Check the fresh ingredients before you start cooking. 料理を始める前に新鮮な食材を確認しなさい。 |
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there is no doubt that 構文 |
〜であることは間違いない |
There is no doubt that working together creates a stronger bond. 共同で作業することがより強い絆を生むことは間違いない。 |
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entertain 動詞 |
(人をご馳走などで)もてなす |
They love to entertain friends with home-cooked meals. 彼らは手料理で友人をもてなすのが大好きだ。 |
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