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●京都大学 英語
英作文解説(2021年度・大問Ⅲ/大問IV)
出典:2021年度 京都大学前期入学試験英語
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
大問Ⅲ:和文英訳
言うまでもなく,転ばぬ先の杖は大切である。しかし,たまには結果をあれこれ心配する前に一歩踏み出す勇気が必要だ。痛い目を見るかもしれないが,失敗を重ねることで人としての円熟味が増すこともあるだろう。あきらめずに何度も立ち上がった体験が,とんでもない困難に直面した時にそれを乗り越える大きな武器となるにちがいない。
(訳)言うまでもなく、最悪の事態に備えることは重要である。しかし、時には結果を心配する前に一歩前に踏み出す勇気が必要だ。痛い経験をするかもしれないが、失敗を繰り返すことは人としての円熟味を増させてくれる。あきらめずに何度も立ち上がる経験は、私たちがとんでもない困難に直面したときに、それを乗り越える強力な武器に間違いなくなるだろう。
※難しいことわざの直訳を避け、シンプルな構文で表現した減点されにくい解答例です。
(訳)注意深くあることが重要であることは言うまでもない。しかし、何が起こるか心配する前に、新しいことを試すのに十分な勇敢さを持たねばならないこともある。苦しむかもしれないが、多くの間違いを犯すことで成長できる。もし決してあきらめずに何度も挑戦すれば、この経験はひどいトラブルに遭ったときに必ず大きな助けになるだろう。
①「言うまでもなく」
Needless to say, や It goes without saying that … が定番の決まり文句です。どちらを使っても問題ありません。
②「転ばぬ先の杖」の比喩の処理
英語のことわざ Prevention is better than cure. を知っていれば使えますが、文脈上は「前もって十分な準備や注意をしておくこと」という意味なので、to prepare for the worst(最悪の事態に備える)や to be careful(注意深くあること)と言い換えるのが実戦的です。
①「一歩踏み出す勇気」
「~する勇気」は courage to do で表します。一歩踏み出すは take a step forward や、別解のように「新しいことを試す」と言い換えて try something new としても意味が通じます。
②「結果をあれこれ心配する前に」
before worrying about the results と動名詞を使うか、before we worry about what will happen と節で繋ぐとスムーズです。
①「痛い目を見る」
直訳の傷を負うのではなく、比喩的に「つらい経験をする」という意味なので have a painful experience や suffer などで対応します。
②「人としての円熟味が増す」
「円熟味」を難しく考えず、人間として「成熟する」「成長する」と考えます。make us more mature as a person や、シンプルに grow up(成長する)を使うと簡単です。失敗を重ねることは動名詞主語 repeating failures や by making many mistakes(~によって)で表せます。
①長い主語の処理
「あきらめずに何度も立ち上がった体験」を主語にする場合、The experience of getting back on our feet again and again without giving up とします。英語が苦手な場合は、別解のように If we never give up… と条件節に切り分けると構造がシンプルになります。
②「大きな武器となるにちがいない」
「~に違いない」は助動詞 must や 副詞 undoubtedly, surely を添えます。武器は比喩なので、そのまま powerful weapon とするだけでなく、help us a lot(大いに助けになる)と噛み砕くのもテクニックです。
大問IV:会話文空所補充(対話文英作文)
(訳)ちょうどその時、シェフが偶然間違いを犯した(からかもしれない)[11語]
(訳)その料理の味を楽しめるほど、あなたの体調が良くなかった(ということだ)[13語]
(訳)もしある国出身の人があなたに不親切だったら、その国の人はみんな意地悪だと思ってしまうかもしれない[21語]
(訳)そのレストランをあと数回訪れて、別の料理を試してみる(つもりだ)[11語]
※シンプルな単語を選び、語数制限の条件を確実に満たした解答例です。
(訳)あなたが運が悪く、料理人の調子が悪かった(からかもしれない)[9語]
(訳)体調が良くなかったので、楽しめなかった(ということだ)[12語]
(訳)もしある街で無礼な人に会ったら、そこに住む誰もが他人に親切ではないと思ってしまうかもしれない[22語]
(訳)またその場所へ行って、何か他の食べ物を注文する(つもりだ)[10語]
空所(1)・(2)のポイント:たまたま不味かった理由の推測
エマはノアに対し「1回行っただけで全料理が不味いと決めつけるのは良くない」と言っています。よって、(1)と(2)には「パスタが不味かった別の個別要因」を入れます。模範解答では「店のミス」「ノアの体調」という2つのアプローチで理由を綺麗に分けて記述しています。それぞれ語数制限((1)は8〜12語、(2)は12〜16語)を確実にクリアすることが最重要です。
空所(3)のポイント:hasty generalization(軽率な一般化)の具体例
会話の後半で「hasty generalization(1つの例から全体を決めつけること)」という言葉が出てきます。日常の買い物以外の例を求められているので、「一人の印象でその集団全体を決めつける」例(例:外国人や特定の街の人への偏見など)を挙げるのが自然です。
空所(4)のポイント:仮説を検証するための行動
後ろに “That way, I will be able to test whether my claim about that restaurant is true or not.” とあるので、検証のための行動(=もう一度行って他のものを食べる)が入ります。主節の I’ll の後ろに続くので、動詞の原形から書き始め、8〜12語にします。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
|
it goes without saying that 熟語 |
~は言うまでもない |
It goes without saying that health is above wealth. 健康が富に勝ることは言うまでもない。 |
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take a step forward 熟語 |
一歩前に踏み出す |
You need to take a step forward to change your life. 人生を変えるためには一歩前に踏み出す必要がある。 |
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mature 形容詞 |
成熟した、円熟味のある |
He has become more mature through his failures. 彼は失敗を通じてより成熟した。 |
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get back on one’s feet 熟語 |
再び立ち上がる、立ち直る |
It took him a long time to get back on his feet. 彼が再び立ち上がるには長い時間がかかった。 |
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undoubtedly 副詞 |
間違いなく、明らかに |
This experience will undoubtedly help you in the future. この経験は将来間違いなくあなたの助けになる。 |
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extraordinary 形容詞 |
並外れた、とんでもない |
She showed extraordinary talent at a young age. 彼女は幼い頃から並外れた才能を示した。 |
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happen to do 熟語 |
たまたま〜する、偶然〜する |
I happened to see him at the station yesterday. 昨日、駅でたまたま彼を見かけた。 |
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generalization 名詞 |
一般化、一般化すること |
It is dangerous to make a hasty generalization from one fact. 一つの事実から軽率な一般化をするのは危険だ。 |
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