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●京都大学 英語
英作文解説(1994年度・大問Ⅲ)
出典:1994年度 京都大学前期入学試験英語 大問Ⅲ(和文英訳)
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
(1) 雨は降らなくても降りすぎても災いを招く。天気予報という言葉さえなかった時代、先の天気は自分で判断するしか術がなかった。だから人々は真剣に空を眺め、風を読んだに違いない。天気に関わる言葉が豊富なのは、そのせいだろう。
(2) 偉人の生涯は感動的で面白い。親や教師が教えることも模範を示すこともできないような、人間のすばらしい生き方、ものの考え方を伝えてくれる。幼少の頃に偉人伝から得た感動や教訓が幾分なりとも残存していれば、大人の世界も少しは変わってくるはずだ。
Too little rain causes as much disaster as too much rain. In days when there was not even the phrase “weather forecast,” people had no choice but to judge the upcoming weather for themselves. Therefore, they must have watched the sky and read the wind very seriously. This is probably why we have a rich vocabulary for weather conditions.
(訳)少なすぎる雨は、多すぎる雨と同じくらい多くの災いを引き起こす。天気予報という言葉さえなかった時代には、人々は先の天気を自分で判断するしかなかった。それゆえ、彼らは非常に真剣に空を眺め、風を読んだに違いない。私たちが天気に関わる豊かな語彙を持っているのは、おそらくそのためだろう。
The lives of great people are both moving and interesting. They pass on to us wonderful ways of living and thinking that neither parents nor teachers can teach or model. If the inspiration or lessons gained from biographies in childhood remain even to some extent, the adult world should change at least a little.
(訳)偉大な人々の生涯は、感動的であり面白くもある。それらは、親も教師も教えることも模範を示すこともできないような、素晴らしい生き方や考え方を私たちに伝えてくれる。子供の頃に伝記から得た感動や教訓が少しでも残っていれば、大人の世界も少なくとも多少は変わるはずだ。
※難しい構文を避け、中学生・高校基本レベルの英語でシンプルに表現した解答例です。
When it does not rain at all, or when it rains too much, it brings trouble. Long ago, before the words “weather forecast” existed, people had to decide what the weather would be like by themselves. So, they must have looked at the sky and checked the wind carefully. This is why there are so many words about the weather.
(訳)雨が全く降らないとき、あるいは雨が降りすぎるとき、それはトラブルをもたらす。ずっと昔、「天気予報」という言葉が存在する前、人々は天気がどうなるかを自分で決め(判断し)なければならなかった。だから、彼らは注意深く空を見て風をチェックしたに違いない。これが、天気に関する言葉がたくさんある理由だ。
The stories of great people are very exciting and fun. They show us how we should live and think. Parents and teachers cannot teach or show these things. If adults still remember the lessons they learned from those stories when they were children, our world will be a better place.
(訳)偉大な人々の物語はとてもワクワクして楽しい。それらは私たちがどのように生き、考えるべきかを示してくれる。親や教師はこれらのことを教えたり示したりすることはできない。もし大人が子供の時にそれらの物語から学んだ教訓をまだ覚えているなら、私たちの世界はもっと良い場所になるだろう。
①「降らなくても~すぎても」の対比表現
模範解答では Too little rain … as much disaster as too much rain として、「少なすぎる雨(降らないこと)は、多すぎる雨と同じくらい〜」という名詞を中心とした洗練された主語に落とし込んでいます。
英語が苦手な場合は、別解のように When it does not rain at all, or when it rains too much と、天候の it を主語にした接続詞の節を2つ並べるのが一番シンプルで間違いがありません。
②「災いを招く」の訳し方
cause disaster(災害を引き起こす)、bring trouble(問題をもたらす)などが自然です。
①「~するしか術がなかった」の重要構文
定番の重要熟語である have no choice but to do(〜するよりほかに選びようがない)を使いこなせると非常に有利です。苦手な場合はシンプルに had to decide(判断しなければならなかった)と言い換えても十分意味は通じます。
②「先の天気」と「自分で」
「先の天気」はこれからやってくる天気なので upcoming weather や what the weather would be like(天気がどのようになるか)と表現します。「自分で」は for themselves(自分の力で・自分のために)や by themselves(単独で)を後ろに添えます。
①「~したに違いない」の助動詞表現
過去の強い推量「~したに違いない」は must have + 過去分詞 を使用します。京大英作文でも頻出の助動詞表現なので、必ずマスターしておきましょう。must have watched … and read … のように過去分詞をアンドで繋ぎます。
①「~なのはそのせいだろう(理由)」
「これが~である理由だ」という基本構文 This is why … に、「おそらく」を意味する probably を足して、This is probably why … とすると日本語のニュアンスにぴったり合います。「豊富な言葉」は rich vocabulary や、シンプルに so many words で構いません。
①「偉人の生涯」と「感動的」
「偉人」は great people、その生涯は複数人の人生なので lives(lifeの複数形)にします。別解のように「偉人の物語」として stories of great people としても良いでしょう。「感動的」は心に訴えかけるという意味の moving や、感情を刺激する exciting を選びます。
①「親も教師も~できない」の否定表現
「AもBも〜ない」という表現には、相関接続詞の neither A nor B を関係代名詞節の中で用いるとスマートです(neither parents nor teachers can teach …)。
②「生き方、ものの考え方」のパラフレーズ
「生き方」は ways of living、「考え方」は ways of thinking や、別解のように「どのように生き、考えるべきか」という意味で how we should live and think と名詞節化して逃げるのが苦手な人向けの強力なテクニックです。
①主語の絞り込みと仮定法・直説法
「偉人伝から得た感動や教訓」は inspiration or lessons gained from biographies と表現できます。これが「幾分なりとも残存していれば」は remain even to some extent となります。
苦手な場合は、「もし大人が子供の時にそれらの物語から学んだ教訓をまだ覚えているなら」と、主語を「大人(人間)」に変えて、If adults still remember the lessons … と平易な動詞で書き換えます。
②「~するはずだ」のニュアンス
当然の推量を表す助動詞 should を使って the adult world should change と表現します。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
|
weather forecast 名詞 |
天気予報 |
I always check the weather forecast before going out. 外出する前に私はいつも天気予報を確認する。 |
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have no choice but to do 熟語 |
~するよりほかに方法がない |
We had no choice but to cancel the game because of the rain. 雨のために私たちは試合を中止するしかなかった。 |
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must have + 過去分詞 助動詞構文 |
~したに違いない(過去の強い推量) |
They must have read the wind to predict the weather. 彼らは天気を予測するために風を読んだに違いない。 |
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vocabulary 名詞 |
語彙、単語の数 |
Japanese has a rich vocabulary for describing rain. 日本語には雨を表現するための豊かな語彙がある。 |
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biography 名詞 |
伝記、偉人伝 |
Reading biographies of great leaders can expand your mind. 偉大な指導者の伝記を読むことは視野を広げてくれる。 |
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neither A nor B 相関接続詞 |
AもBもどちらも~ない |
Neither my father nor my teacher knew the answer. 父も先生もその答えを知らなかった。 |
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to some extent 熟語 |
ある程度は、幾分なりとも |
The old traditions still remain in this village to some extent. 古い伝統がこの村にはまだある程度残っている。 |
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model 動詞 |
(行動などの)模範を示す |
Parents should model good behavior for their children. 親は子供に対して良い行動の模範を示すべきだ。 |
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