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●京都大学 英語
英作文解説(1998年度・大問III)
出典:1998年度 京都大学前期入学試験英語 大問III(和文英訳)
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
(1) 「受賞おめでとうございます。どうして映画監督になりたいと思ったのか、少しお聞かせいただけますか。」「そうですね。ちょっと答えづらいのですが、7歳のときにキャメラを買ってもらって、それがきっかけで、映像のおもしろさに気づき始めたんだと思います。映画館をやっている叔父がいたのも、映画的環境に慣れ親しむ一因だったと思います。
(2) 野球は、アメリカの国民的スポーツのひとつである。多くのアメリカ人は、子供の頃、近所の野原で野球をして大きくなる。泥まみれになり、隣の誰それさんは自分より上手になったとか、ならないとかいいながら、他人と共同生活を送っていくすべを身につけていく。あるいは他人に打ち負かされるという屈辱感を受け入れる訓練を重ねていく。
(訳)「受賞おめでとうございます。どうして映画監督になりたいと思ったのか、少しお聞かせいただけますか。」「そうですね。ちょっと答えづらいのですが、7歳のときにキャメラを買ってもらって、それがきっかけで、映像のおもしろさに気づき始めたんだと思います。映画館をやっている叔父がいたのも、映画的環境に慣れ親しむ一因だったと思います。」
(訳)野球は、アメリカの国民的スポーツのひとつである。多くのアメリカ人は、子供の頃、近所の野原で野球をして大きくなる。泥まみれになり、隣の誰それさんは自分より上手になったとか、ならないとかいいながら、他人と共同生活を送っていくすべを身につけていく。あるいは他人に打ち負かされるという屈辱感を受け入れる訓練を重ねていく。
※より平易な語彙・構文を使った解答例です。ミスを防ぎ、部分点を確実に狙えます。
(訳)「おめでとうございます!なぜ映画監督になりたかったのですか?少し教えてください。」「そうですね、答えるのが難しいです。でも7歳のとき、両親がカメラを買ってくれました。このおかげで、私は映像を好きになり始めたのだと思います。また、叔父が映画館を持っていたので、子供の頃に簡単に映画を楽しむことができたのも理由の1つです。」
(訳)野球はアメリカでとても人気のあるスポーツです。多くのアメリカ人は家の近くで野球をして大きくなります。彼らは泥で汚れ、誰がより上手にプレーできるかについて話します。これを通して、彼らは他の人々と一緒に生きる方法を学びます。彼らはまた、他人に負けたときの嫌な気持ちに耐える方法も学びます。
①「受賞おめでとう」の表現
定番の Congratulations on your award. を使います。日常会話の平易な表現であれば、別解のように単に Congratulations! とするだけでもお祝いの意は十分に伝わります。
②「少しお聞かせいただけますか」の丁寧な依頼
インタビューの状況なので、Could you tell us a little about ~?(〜について少し話していただけますか)とするのが自然でスマートです。英語が苦手な場合は、別解のように疑問文で「なぜ監督になりたかったのですか?」と尋ねた後で Please tell us a little. と2文に分けると、構造がシンプルになりミスを減らせます。
①「答えづらい」の処理
that’s a bit difficult to answer や、it is hard to answer と表現します。
②「キャメラを買ってもらって、それがきっかけで」の因果関係
日本語の「買ってもらって」は受動態 I was given a camera や、別解のように主語を補って my parents bought me a camera とします。「それがきっかけで」は、模範解答のように関係代名詞の非限定用法 , which made me realize ~ を使うと非常に流暢です。苦手な人は、別解のように Because of this, I think I started to… と文を区切ってつなぎましょう。
③「映像のおもしろさ」の訳出
「映像」は moving images(動く画像)や、シンプルに videos、movies でも構いません。「おもしろさ」は how fascinating ~ can be(いかに魅力的であるか)と表現すると響きが良いですが、苦手なら I started to like videos(映像を好きになり始めた)と言い換えても意味は通じます。
①「映画館をやっている」
お店や事業を「やっている」は run(経営する)や have(所有している)を使って表現します。an uncle who ran a movie theater と関係代名詞で叔父を修飾します。
②「映画的環境に慣れ親しむ一因だった」の構成
模範解答では Having an uncle… was also one of the reasons why I became familiar with a cinematic environment. と動名詞主語にしています。「一因」を「理由の1つ(one of the reasons)」と言い換えるのがコツです。「映画的環境」は cinematic environment ですが、受験生には難しいため、別解のように so I could enjoy movies easily when I was a child(だから子供の頃に簡単に映画を楽しめた)と具体的な状況に噛み砕くのが賢い戦略です。
①「国民的スポーツ」の表現
そのまま national sports と訳すか、意味を考えて very popular sport(とても人気のあるスポーツ)としても正解です。
②「〜して大きくなる」の構文
grow up playing baseball(野球をしながら成長する)という grow up + -ing の形が最も綺麗です。別解のように play baseball… and grow up と、等位接続詞 and で動作を並べるだけでも十分にニュアンスが伝わります。
①「泥まみれになり…いいながら」の処理
付帯状況を表す分詞構文を使うとスッキリまとまります。Covered in mud, and arguing about ~(泥に覆われ、そして〜について言い争いながら)と主節に繋ぎます。苦手な人は、分詞構文を無理に使わず、別解のように They become dirty with mud, and they talk about… と普通の文を並べて、その後に Through this(これを通して)と次の文へ繋ぐのが安全です。
②「隣の誰それさん」の訳し方
特定の個人を指しているわけではなく「身近な仲間・周りの子供たち」の比喩です。英語では their neighbors(近所の人、周りの人々)や、シンプルに other children や who(誰が)を使って表現します。
③「共同生活を送っていくすべ」の表現
「共同生活を送る」を直訳しようとすると不自然になります。社会の中で他人とうまくやっていくという意味なので、how to live harmoniously with others(他人と調和して生きる方法)や、より簡単に how to live with other people、how to cooperate with others(他人と協力する方法)と言い換えましょう。「すべを身につける」は learn how to do(〜する方法を学ぶ)の基本型で綺麗に決まります。
①「あるいは」のつなぎ方
文頭で Alternatively,(あるいはまた)や Or、They also…(彼らはまた〜)を使って、前文の内容に並列・追加します。
②「他人に打ち負かされるという屈辱感」の構成
「屈辱感」は the humiliation。「他人に打ち負かされるという」は同格の of を使って of being defeated by others と表せます。この表現が固くて出てこない場合は、別解のように the bad feeling when they lose to others(他人に負けたときの嫌な気持ち)と、日常的な言葉で平易に説明すれば減点を避けられます。
③「受け入れる訓練を重ねていく」
repeatedly train themselves to accept ~(〜を受け入れるよう繰り返し自分を訓練する)や、シンプルに learn how to bear ~(〜に耐える方法を学ぶ)と考えれば、難しい構文を使わずに表現可能です。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
| congratulations on ~ 熟語 |
〜にお祝いを申し上げる |
Congratulations on your new job! 新しいお仕事おめでとうございます! |
| be given ~ 熟語 |
〜を与えられる、買ってもらう |
I was given this watch by my grandfather. 私はこの時計を祖父に買ってもらった(もらった)。 |
| moving image 名詞句 |
映像、動画 |
The history of moving images started in the late 19th century. 映像の歴史は19世紀後半に始まった。 |
| cinematic 形容詞 |
映画の、映画的な |
The director created a wonderful cinematic environment. その監督は素晴らしい映画的環境を作り出した。 |
| grow up + -ing 構文 |
〜しながら大きくなる |
Many children grow up playing video games these days. 最近の多くの子供たちはテレビゲームをして大きくなる。 |
| be covered in ~ 熟語 |
〜だらけになる、覆われる |
The football players were covered in mud after the game. サッカー選手たちは試合後、泥まみれだった。 |
| harmoniously 副詞 |
調和して、仲良く |
We need to learn how to live harmoniously with nature. 私たちは自然と調和して生きる方法を学ぶ必要がある。 |
| alternatively 副詞 |
あるいは、あるいはまた |
You can go by train. Alternatively, you can take a bus. 電車で行くことができます。あるいは、バスを使うこともできます。 |
| humiliation 名詞 |
屈辱、不名誉 |
He had to suffer the humiliation of losing the game. 彼は試合に負けるという屈辱を味わわなければならなかった。 |
| defeat 動詞 |
〜を打ち負かす |
Our team managed to defeat the champion. 私たちのチームはなんとか王者を打ち負かした。 |
| bear 動詞 |
(苦痛などに)耐える |
I cannot bear this heat any longer. これ以上この暑さには耐えられない。 |
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