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●京都大学 英語
英作文解説(2004年度・大問Ⅲ)
出典:2004年度 京都大学前期入学試験英語 大問Ⅲ(和文英訳)
※本解説はOBLECTOによる教材です。公式の採点基準ではありません。
(1)わたしは、家具や道具はなるべく木の素材を選んでいます。木は命あるもの独特のやさしい雰囲気があるので、心地いいんです。人工的な素材は新しい時が最高の状態だけれど、木は新品の時が出発点です。年月に磨かれて、味わいも美しさも増していく。そこが一番の魅力です。
(2)「イタリアといえばトマト」という印象が一般にはあるが、トマトの原産地はイタリアではなく南米である。さらに、イタリアではトマトが食用とされるようになった歴史はたいへん浅い。せいぜいこの二百年あまりにすぎないのである。イタリア料理の原点が古代ローマ時代にさかのぼることを思えば、「昨日」からの付き合いのようなものなのである。
(訳)できるだけ、私は木の素材でできた家具や道具を選んでいます。木は命あるもの特有のやさしい雰囲気を持っているので、心地よく感じられます。人工的な素材は新しい時が最善の状態ですが、木にとっては、新品の時が単なる出発点にすぎません。時間が経つにつれて、味わいも美しさも増していきます。そこが一番の魅力です。
(訳)一般に人々はイタリアといえばトマトという印象を持っているが、トマトは実はイタリアではなく南米原産である。さらに、イタリアでトマトが食べられるようになってからの歴史は非常に浅い。せいぜい200年ちょっとにすぎない。イタリア料理のルーツが古代ローマ時代にさかのぼることを考えれば、トマトとの関係はまるで「昨日」始まったばかりのようなものなのだ。
※より平易な語彙・構文を使った解答例です。シンプルに伝えることを最優先にしています。
(訳)私は木でできた家具や道具を選ぶようにしています。木は生き物のような柔らかい雰囲気があるので、リラックスさせてくれます。人工の素材は新しい時が一番良いですが、木は違います。新しい時はただの始まりです。木は古くなるにつれてもっと美しく、より良くなります。これが私が木について一番好きなところです。
(訳)多くの人はイタリアについて聞くとトマトを思い浮かべるが、トマトはイタリア出身ではない。南米から来たのだ。また、イタリアの人々がトマトを食べ始めたのはごく最近のことだ。彼らはそれを200年ほどしか食べていない。イタリア料理の歴史は古代ローマ時代に始まったので、トマトはまるで昨日来たばかりの新しい友達のようなものだ。
①「なるべく」の表現
模範解答のように副詞節として Whenever possible,(可能な時はいつでも)とするか、別解のように I try to choose ~(~を選ぶようにしている)と動詞の部分で表現すると自然です。
②「道具」の語彙
家庭で使うような道具は utensil や tool を用います。家具とセットで語られているため、生活用品のニュアンスを持つ表現が適しています。
③「木の素材」の表し方
「木でできた家具」と考えて、後置修飾の過去分詞句 furniture made of wood を使うのが最も簡潔で受験英語としても安全です。
①主語の工夫(無生物主語)
「心地いい」の主語を「私」にして I feel comfortable とするのも良いですが、Wood makes me feel comfortable と「木」を主語にすると因果関係がすっきりと英語らしく伝わります。
②「命あるもの独特の」
「独特の」は unique や characteristic of ~(~に特有の)で表現できます。「命あるもの」はシンプルに living things で構いません。
①「最高の状態」
be at their best(最高の状態にある)という定番の熟語を使うとスマートです。
②「新品の時が出発点」
動名詞を主語にして being new is just the starting point(新しい状態であることは単なる出発点だ)とするのが直訳しやすく、構造も明快です。
③「年月に磨かれて、味わいも美しさも増していく」
日本語の「味わい」を無理に直訳しようとせず、全体として「魅力的になる(より引きつけるようになる)」と言い換えるのがポイントです。As time passes, it becomes more attractive… のように時間経過に伴う変化として表現しましょう。
①「AといえばB」の訳し方
「イタリアはトマトがすべてだ」「トマトについて考える」などと言い換えます。模範解答では Italy is all about tomatoes、別解では think of tomatoes when they hear about Italy と表現しています。
②「AではなくB」の構文
not A but B の構文が最適です。原産地は originate in ~(~に起源を持つ、~原産である)という動詞を使うと非常にスッキリします。
①「歴史が浅い」の英語的表現
「短い歴史を持っている」と考えて have a very short history of ~ とする形が綺麗です。
②「せいぜい~にすぎない」の強調
It has been only … at most(せいぜい、わずか〜にすぎない)という、数詞を限定する構文を組み立てます。苦手な場合は別解のように only about two hundred years と、単に only で限定するだけでも十分伝わります。
①「~を思えば(考慮すると)」
分詞構文を用いた接続詞的な表現である Considering that … が便利です。
②「さかのぼる」
歴史などが特定の時代にまでさかのぼる時は go back to ~ や date back to ~ を使います。
③比喩表現「昨日からの付き合い」
これは長い歴史に比べて「ごく最近始まった関係だ」という比喩です。英語でもそのまま引用符をつけて just “yesterday” と表現してそのニュアンスを伝えることができます。
※赤字の例文をクリックすると音読されます。
| 単語・熟語 | 意味 | 使い方・例文 |
|---|---|---|
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utensil 名詞 |
(家庭用の)道具、器具 |
Kitchen utensils should be both functional and beautiful. 台所道具は機能的かつ美しくあるべきだ。 |
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characteristic of ~ 形容詞句 |
~に特有の、~らしい |
This friendly atmosphere is characteristic of this town. このフレンドリーな雰囲気はこの町特有のものだ。 |
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at one’s best 熟語 |
最高の状態で、見頃で |
The cherry blossoms are at their best right now. 桜はちょうど今が見頃(最高の状態)です。 |
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artificial 形容詞 |
人工的な、造られた |
I prefer natural wood to artificial materials. 私は人工的な素材よりも天然の木を好みます。 |
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originate in ~ 動詞句 |
~に起源を持つ、〜原産である |
Many plants cultivated in Europe actually originated in America. ヨーロッパで栽培されている多くの植物は、実はアメリカ原産である。 |
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furthermore 副詞 |
さらに、その上 |
The house is beautiful; furthermore, it is near the station. その家は美しい。その上、駅にも近い。 |
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at most 熟語 |
せいぜい、多くても |
The trip will take three days at most. その旅行はせいぜい3日しかかからない。 |
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go back to ~ 動詞句 |
(歴史などが)~にさかのぼる |
The history of this festival goes back to the Edo period. この祭りの歴史は江戸時代にさかのぼる。 |
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cuisine 名詞 |
(独特の)料理、料理法 |
I love traditional Italian cuisine. 私は伝統的なイタリア料理が大好きです。 |
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considering (that) 接続詞適用法 |
~考慮すると、~を思えば |
He looks very young considering his age. 年齢を考慮すると、彼は非常に若く見える。 |
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